基本報酬単価と加算の計算方法についてわかりやすく解説
令和6年4月に、障害福祉サービス等の報酬が改定されました。
就労継続支援B型の報酬について行政書士がわかりやすく解説いたします。
障害福祉サービス施設の指定を受けると、請求により毎月、国から給付金を受け取ることができます。
給付金は、サービスの種類や利用者の数、施設を置く地域(地域区分単価)などにより決まります。
障害福祉サービス施設の報酬(給付金)には、基本報酬と加算があり、それぞれ基準となる単価が決められています。
計算式:(基本報酬単価+加算)×地域区分単価
※札幌は7級地ですので、就労継続支援B型の地域区分単価は10.17円です。
それでは、基本報酬単価と加算について詳しく見ていきます。
基本報酬(1日につき)
1.就労継続支援B型サービス費(Ⅰ)
従業員配置 6:1以上
(1)利用定員が20人以下
平均工賃月額
45000円以上837単位
35000円以上45000円未満805単位
30000円以上35000円未満758単位
25000円以上30000円未満738単位
20000円以上25000円未満726単位
15000円以上20000円未満703単位
10000円以上15000円未満673単位
10000円未満590単位
(2)利用定員が21人以上40人以下
平均工賃月額
45000円以上746単位
35000円以上45000円未満717単位
30000円以上35000円未満676単位
25000円以上30000円未満660単位
20000円以上25000円未満637単位
15000円以上20000円未満624単位
10000円以上15000円未満600単位
10000円未満526単位
(3)利用定員が41人以上60人以下
平均工賃月額
45000円以上700単位
35000円以上45000円未満674単位
30000円以上35000円未満636単位
25000円以上30000円未満620単位
20000円以上25000円未満600単位
15000円以上20000円未満586単位
10000円以上15000円未満563単位
10000円未満494単位
(4)利用定員が61人以上80人以下
平均工賃月額
45000円以上688単位
35000円以上45000円未満662単位
30000円以上35000円未満625単位
25000円以上30000円未満609単位
20000円以上25000円未満589単位
15000円以上20000円未満575単位
10000円以上15000円未満553単位
10000円未満485単位
(5)利用定員が81人以上
平均工賃月額
45000円以上666単位
35000円以上45000円未満640単位
30000円以上35000円未満605単位
25000円以上30000円未満590単位
20000円以上25000円未満570単位
15000円以上20000円未満557単位
10000円以上15000円未満535単位
10000円未満468単位
2.就労継続支援B型サービス費(Ⅱ)
従業員配置 7.5:1以上
(1)利用定員が20人以下
平均工賃月額
45000円以上748単位
35000円以上45000円未満716単位
30000円以上35000円未満669単位
25000円以上30000円未満649単位
20000円以上25000円未満637単位
15000円以上20000円未満614単位
10000円以上15000円未満584単位
10000円未満537単位
(2)利用定員が21人以上40人以下
平均工賃月額
45000円以上666単位
35000円以上45000円未満637単位
30000円以上35000円未満596単位
25000円以上30000円未満580単位
20000円以上25000円未満557単位
15000円以上20000円未満544単位
10000円以上15000円未満520単位
10000円未満478単位
(3)利用定員が41人以上60人以下
平均工賃月額
45000円以上625単位
35000円以上45000円未満599単位
30000円以上35000円未満561単位
25000円以上30000円未満545単位
20000円以上25000円未満525単位
15000円以上20000円未満511単位
10000円以上15000円未満488単位
10000円未満449単位
(4)利用定員が61人以上80人以下
平均工賃月額
45000円以上614単位
35000円以上45000円未満588単位
30000円以上35000円未満551単位
25000円以上30000円未満535単位
20000円以上25000円未満515単位
15000円以上20000円未満501単位
10000円以上15000円未満479単位
10000円未満440単位
(5)利用定員が81人以上
平均工賃月額
45000円以上594単位
35000円以上45000円未満568単位
30000円以上35000円未満533単位
25000円以上30000円未満518単位
20000円以上25000円未満498単位
15000円以上20000円未満485単位
10000円以上15000円未満463単位
10000円未満425単位
3.就労継続支援B型サービス費(Ⅲ)
従業員配置 10:1以上
(1)利用定員が20人以下
平均工賃月額
45000円以上682単位
35000円以上45000円未満653単位
30000円以上35000円未満611単位
25000円以上30000円未満594単位
20000円以上25000円未満572単位
15000円以上20000円未満557単位
10000円以上15000円未満532単位
10000円未満490単位
(2)利用定員が21人以上40人以下
平均工賃月額
45000円以上609単位
35000円以上45000円未満584単位
30000円以上35000円未満547単位
25000円以上30000円未満532単位
20000円以上25000円未満511単位
15000円以上20000円未満497単位
10000円以上15000円未満475単位
10000円未満438単位
(3)利用定員が41人以上60人以下
平均工賃月額
45000円以上564単位
35000円以上45000円未満541単位
30000円以上35000円未満508単位
25000円以上30000円未満493単位
20000円以上25000円未満474単位
15000円以上20000円未満461単位
10000円以上15000円未満441単位
10000円未満405単位
(4)利用定員が61人以上80人以下
平均工賃月額
45000円以上554単位
35000円以上45000円未満530単位
30000円以上35000円未満498単位
25000円以上30000円未満483単位
20000円以上25000円未満465単位
15000円以上20000円未満452単位
10000円以上15000円未満432単位
10000円未満397単位
(5)利用定員が81人以上
平均工賃月額
45000円以上535単位
35000円以上45000円未満512単位
30000円以上35000円未満480単位
25000円以上30000円未満467単位
20000円以上25000円未満449単位
15000円以上20000円未満437単位
10000円以上15000円未満417単位
10000円未満384単位
4.就労継続支援B型サービス費(Ⅳ)
従業員配置 6:1以上
利用定員
20人以下584単位
21人以上40人以下519単位
41人以上60人以下488単位
61人以上80人以下479単位
81人以上462単位
5.就労継続支援B型サービス費(Ⅴ)
従業員配置 7.5:1以上
利用定員
20人以下530単位
21人以上40人以下471単位
41人以上60人以下443単位
61人以上80人以下434単位
81人以上419単位
6.就労継続支援B型サービス費(Ⅵ)
従業員配置 10:1以上
利用定員
20人以下484単位
21人以上40人以下430単位
41人以上60人以下398単位
61人以上80人以下390単位
81人以上376単位
加算の種類
◆視覚・聴覚言語障害者支援体制加算
イ 視覚・聴覚言語障害者支援体制加算(Ⅰ) 51単位
ロ 視覚・聴覚言語障害者支援体制加算(Ⅱ) 41単位
◆ 就労移行支援体制加算
イ 就労移行支援体制加算(Ⅰ) :7~93単位/日
ロ 就労移行支援体制加算(Ⅱ) :6~90単位/日
ハ 就労移行支援体制加算(Ⅲ) :6~42単位/日
二 就労移行支援体制加算(Ⅳ) :5~39単位/日
◆就労移行連携加算 1000単位/回(月に1回に限る)
◆初期加算 30単位
◆訪問支援特別加算(月に2回までに限る)
イ 所要時間1時間未満の場合 187単位/回
ロ 所要時間1時間以上の場合 280単位/回
◆利用者負担上限額管理加算 :150単位/月
◆食事提供体制加算 30単位/日
◆福祉専門職員配置等加算
イ 福祉専門職員配置等加算(Ⅰ) 15単位
ロ 福祉専門職員配置等加算(Ⅱ) 10単位
ハ 福祉専門職員配置等加算(Ⅲ) 6単位
◆ピアサポート実施加算 100単位
◆欠席時対応加算 94単位
◆医療連携体制加算
イ 医療連携体制加算(Ⅰ) 32単位
ロ 医療連携体制加算(Ⅱ) 63単位
ハ 医療連携体制加算(Ⅲ) 125単位
ニ 医療連携体制加算(Ⅳ)
・看護を受けた利用者が1人 800単位
・看護を受けた利用者が2人 500単位
・看護を受けた利用者が3人以上8人以下 400単位
ホ 医療連携体制加算(Ⅴ) 500単位
ヘ 医療連携体制加算(Ⅵ) 100単位
◆地域協働加算 30単位
◆重度者支援体制加算
イ 重度者支援体制加算(Ⅰ) 45~56単位/日
ロ 重度者支援体制加算(Ⅱ) 22~28単位/日
◆目標工賃達成指導員配置加算 :36~45単位/日
◆目標工賃達成加算 10単位/日
◆送迎加算
イ 送迎加算(Ⅰ) :21単位/回
ロ 送迎加算(Ⅱ) :10単位/回
◆障害福祉サービスの体験利用支援加算
イ 障害福祉サービスの体験利用支援加算(Ⅰ) :500単位/日
ロ 障害福祉サービスの体験利用支援加算(Ⅱ) :250単位/日
◆在宅時生活支援サービス加算 :300単位/日
◆社会生活支援特別加算 :480単位/日
◆緊急時受入加算 :100単位/日
◆集中的支援加算 :1000単位/日(1月に4回が限度)
※支援を開始した月から起算して3か月以内の期間
◆福祉・介護職員処遇改善加算
イ 福祉・介護職員処遇改善加算(Ⅰ) :9.3%
ロ 福祉・介護職員処遇改善加算(Ⅱ) :9.1%
ハ 福祉・介護職員処遇改善加算(Ⅲ) :7.6%
二 福祉・介護職員処遇改善加算(Ⅳ) :6.2%
報酬計算例
・所在地:北海道札幌市(地域区分7級地、地域単価 10.17円)
・定員:20人:利用者 15人/月
・従業員配置: 6:1以上
・就労継続支援B型サービス費(Ⅰ)型
・平均工賃月額:10,000円
⇒基本報酬単位:673単位/日
・利用日数平均:21日/人
・加算は福祉専門職員配置等加算(Ⅱ)と送迎加算(Ⅰ)
(673単位×15人×21日)+(加算10+21)×15人×21日=221,760
221,760×10.17円=2,255,299
この施設の報酬は、2,255,299円となります。
施設の売上を伸ばすためには
障害福祉サービス施設の売上は、基本報酬と加算で決まります。
施設の売上を伸ばすためには、いかにサービス内容や従業者の質を上げ、加算を増やしていくかが重要な要素となります。
サービス向上を目標に単に従業者を増やしてしまうとコストが高くなってしまいますので、収支のバランスを見ながらの運営が必要です。
必要最小限の人員で質の高いサービスを提供するのは簡単なことではありませんが、従業者が働きやすい職場環境を整えて、サービス内容や加算を見直していくことで、結果的に売り上げアップにつながるのではと思います。
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